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税理士 菊池 康之

【016】
確定申告と還付申告

 確定申告が終了し、提出期限に遅れた場合や税金の計算に違いを気づいた時はどうなるか、また、還付申告はいつまで提出できるかなどについて取り上げます。

確定申告書はいつまでに、どこへ提出するのですか。もし、提出期限に遅れた場合や税金の計算違いに気づいた時は、どうなりますか。また、還付申告はいつでも提出できると聞きましたが、本当ですか。
<1> 申告書の提出および納税の期限等
 毎年1月1日から12月31日までの1年間に得た所得や税金を計算し、その計算に基づいて作成した確定申告書を、翌年の2月16日から3月15日までに住所地(納税地)を所轄する税務署に提出するとともに、申告した税金を3月15日までに郵便局、銀行(日本銀行の代理店に限られます)、または税務署の窓口で納めなければなりません。
 ただし、振替納税(銀行口座からの引き落としによる納税方式=手続きの用紙は銀行か税務署にあります=。引き落としは毎年4月10日から20日前後=毎年各国税局で定めます=、通常の申告期限までに納税するより有利です。金利等はかかりません。この場合でも申告書は3月15日までに提出する必要があります)の手続きをしている人は、直接納税する必要はありません。

 振替納税者以外の人の納付期限は、申告期限と同様に3月15日までですが、それまでに完納しないときは、未納税額につき年利14.6%(納税期限の翌日から2カ月を経過する日までは年利7.3%)の延滞税が課税されます。
 12年1月1日以後の期間に対応する延滞税(年7.3%の割合の部分に限ります)については、各年の11月末日の公定歩合に年4%を加算した割合となります。

 なお、手元に現金がないために、税金の金額を一時に納付できない人には延納の制度があります。延納とは一定の条件に該当する場合に、金銭による納付を困難とする金額を限度として、5月31日まで納税を延ばしてもらう制度です(この場合には一定の利子税がかかります)。また、震災、風水害、落雷、火災等によって納税者が相当な損害を受けた場合には、災害減免法により所得税の軽減、免除あるいは納税の猶予を受けることができます。

<2> 提出期限に遅れた場合
 申告書の提出期限に遅れて期限後に確定申告書を提出した場合には、納める税額の15%の無申告加算税、または40%の重加算税が課せられることがあります。
<3> 提出後に申告漏れ等、間違いに気づいた場合
 確定申告書を期限内に提出した後で申告漏れなど税金が少なかったことに気づいた時は、修正申告をすることができます。この場合にも新たに納めることになった税額の10%(期限内申告をした場合の税額、または50万円のいずれか多い金額を超える部分の税額にかかる分は15%)の過少申告加算税、または35%の重加算税を課せられることがあります。

 反対に、税金を多額に申告してしまった場合には、原則として法定申告期限から1年以内に限り所轄税務署長に対して更正の請求をすることができます。

<4> 還付申告書の提出
 確定申告の義務のない人で、確定申告をすれば税金が還付されることになる人は、翌年1月1日以後ならいつでもそのための確定申告書を提出することができます。早めに申告をすれば、税金の還付の早くなります。
 この還付等を受けるための申告書は、他の申告書とは異なり、申告書の提出期限は定められていません。したがって、翌年1月1日以後、時効が完成(5年)するまでの間は、いつでも提出することができます。つまり、医療費控除などの申告漏れに伴う還付は5年間さかのぼれるわけです。

つづく

税理士 菊池 康之

 

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