建てたい人と建てる会社の『建築ナビ』

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[No.031]
設備充実で快適ライフ
美和 静男(美和設備設計室・磐田市)

 住宅の新築やリフォームを考えている建築主さん、こんにちは。設備コーナーにようこそ!!
 近頃は、住宅においても設備工事にかかる費用は増加の一途で、全く頭の痛いところですね。しかし、建物の快適性とか満足度等を考えてみた場合、住宅設備の占める割合はけっこう大きいんじゃあないかと思います。建物が出来、数年たって建築主さんからの(特に奥様から)苦情要望は意外と設備関係が多いのを見ても重要性がわかります。設備は生きていますからね。設備設計士は建築主さんに永年にわたって快適に使っていただくような設計をこころがけています。基本的には壊れにくく操作が簡単であることが一番ですね。それでは主な部屋の具体例をあげてみましょう。

玄関
照明器具が1台(2台あれば最適)の場合、踏込み部分とフロアー部分の境界付近の天井に設置、来訪者と応対者が照明器具をはさんで相対するようにする。吹き抜け天井の場合は電球を取り替えやすい位置か注意。壁ブランケットはメインの照明器具照度より明るくなりすぎないように。

トイレ
洋風便器の奥行き寸法は意外と大きいので、手前のスペースに注意。便座がスローダウンするのは便利だが故障も多くなる。洗浄便座の壁付コントロールスイッチは快適。照明は点滅がひんぱんなので白熱灯が適し、位置は便器の真上や背後から照らして影が出る位置は避ける。

洗面所
洗面器はレバーハンドル式が主流だが、メーカーによりレバーを下げたとき水が出るタイプと、上げたとき出るタイプがある。台所と同じ様式にしないと使い勝手がチグハグで混乱する。シャワーも使える蛇口は快適。給湯器は近い位置に設置。照明は、鏡のある場所で重点に考え、鏡にまぶしく写らない位置を選ぶ。

浴室
給湯器は全自動式が快適。一般には24号の給湯器なら冬でも不足しない。浴室暖房乾燥装置は奥様に喜ばれる。照明が天井付の場合は、浴槽の上を避ける。壁取付けの場合は、窓に体のシルエットが写らない位置を選ぶ。明るく柔らかな光で、室全体をむらなく照明する。

台所
給湯器の位置が悪いと、お湯がなかなか出ないのでイライラが増す。レンジの換気扇をONしたとき、部屋の空気がマイナスになり、どこかのドアがバタンとならない様に外気を取り入れる工夫をする。照明はお刺身がおいしくみえる光源とする。

 などがあげられます。今年も静岡ツインメッセで住宅展が開催されました。介護保険制度が始まったのに伴い、浴室入り口の段差をなくしたいとか、てすりの形、スイッチ類は大きめの物を付けたいなど、バリアフリーに関連する相談がお客様より多数ありました。本当にお客様の関心の深さがうかがえましたね。快適ライフに設備設計士のプランが少しでも建築主さんに参考になれば幸いです。それじゃ。