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静岡県立大学 国際関係学部教授 高木 桂蔵

【009】
『大安・仏滅』は、こう考えよう…その1

 いま『六曜』が盛んである。いわゆる大安・友引・先勝・赤口・先負・仏滅である。これらは、なにも根拠ないものだが、気にするものがいるのは事実。また『風水』でなく、『気学』『陰陽道』のそれなのだが、混同する向きもあるので、少し説明しておこう。

 この六曜、正しくは次のように読む。

大安 … 「たいあん」と読む。泰安が本来だからである。
朝から夜まで、なにをやってもよろしい。
友引 … 「ともびき」と読む。凶事には友を引く、この日葬式は厳禁。
朝晩は吉、正午だけ凶と陰陽道は説く。
先勝 … 「せんかち」と読む。万事急ぐは吉とする。
午前中は吉、午後は悪しとする。
赤口 … 「じゃくこう・じゃっく」と読む。午の刻(12時〜2時)だけが吉、朝夕は凶とする。
祝いごとは大凶、赤が血を連想させるので、大工・板前など刃物を持つ者は要注意日とした。女性も月のもののあるときは、慎む日とする。
先負 … 「せんまけ」と読む。先んずれば負けるとする。
朝から昼まで凶となる。午後は吉。昔は小吉・周吉ともいった。今も周吉という名前の人がいるのは、この考えから。
仏滅 … 「ぶつめつ」と読む。仏の滅するような悪日とする。
六曜のなかで、もっとも大凶の日。なにごとも控えるとして、法事・祝いごと・結婚式はしないとする。移転・開店も忌み禁じられている。

◇六曜への対処法

 さて、本当の風水では、必ず『対処法』があるものであって、それをお教えしよう。

<1> まず注意していただきたい。これらはすべて『朝から晩まで』ということである。日の出前や日没後は関係ないのである。
<2> したがって、どうしても気になるむきは、『日没から朝まで』のあいだに行事をやればいいということである。昔、婚礼を夜やったのもこのため。現在も主要な神社で神事を夜やっているのは、ご存知のとおりだ。
<3> 外国人はどうなるかということである。関係ないのである。本当のことなら、だれにも当てはまるはず。ということは、おかしいということになるが、『気になる』人もいるので、これはこれで、尊重しておくことが必要だろう。

 要するに、『朝から晩までの話』と考えて対処してほしいわけだ。

つづく

静岡県立大学国際関係学部教授 高木 桂蔵

 

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