神社やお寺に、オミクジがある。神・仏が運命を予言してくれるという前提があるからだが、必ず『大吉』をひく法則がある。
まず、オミクジをひく。『凶』が出たとする。そのときに言うのだ。『神様ありがとうございます。凶になると事前に教えてくださって、嬉しいです。もう分かりましたから、これを預かってください』。そうして木に結びつけるのである。これで凶の運は、回避されたことになる。
つぎに、またひく。『小吉』。『神様ありがとうございます。でも、もう少しなんとかなりませんかね』。そう言って、また木に結びつける。
◇もう一度考えてみよう
そして、3回目をひく。今度は『大吉』!
『あーこれこれ!これですよ!』と言って、この大吉のオミクジを持って帰ればいいのだ。お分かりだろう。オミクジは、大吉が出るまでひけば、必ず大吉になるのである。これは、誰にでもできる。
えー!と思う人もいるかも知れないが、よく考えてほしい。『オミクジは一度しかひいてはならない』という決まりなどないのだ。
それを勝手に『一度だけ』と思い込んでいないだろうか。風水の目的は『人が幸せになるため』にあるのだから、幸せになるように考えるのが、本当の風水のはず。
じつは、こういう思い込みこそが問題なのである。何度も言うが、『ここが鬼門だから、悪い』と言う人は、『それなら、どうしたらいいか!』を付け加えないかぎり、『インチキ風水屋』か『ネタミ』『嫉妬心』からきているだけのマイナス思考人間と言っていい。
そういう者は、どんなことでもケチをつけるもので、家を建てるときばかりか、ほかのことでも、つねに『ケチツケマン』なのだ。
それより、そういう者の話をまじめに聞く事そのものが、『ケチツケマン』の仲間になったことを意味しているのだ。ケチツケマンの言うことを、何も考えずに信じることこそが問題なのである。
サギ師も悪いが、それにひっかかる者も悪いのである。
インチキ風水説を『説くもの』より、それを『信じるもの』の責任も忘れてはなるまい。われわれは、そうなりたくないものだ。
◇目の高さを変えよう
文頭にあるように、『オミクジ』で大吉をひくことはなにも難しいことではない。大吉が出るまでひく…この考えは、ほかのことにも応用できる。
『英語がうまくなりたい』のなら、うまくなるまで努力すればいいのである。それを、途中で止めているだけではあるまいか。『私は英語ができません』ではなく、『できるまでやっていません』なのでは、ないだろうか。それが、風水的考えかたなのである。
ここで、お分かりだろう。風水とは、明るく・前向きに考えることなのである。目の高さを変えて、明るく・前向きに世の中を考えていくと、まわりもそうなるのである。
まあ、『風水的発想』とはどういうものか、お分かりになられたと思う。読者諸賢も、そういう風に説いている本を読まれることを勧めたい。例えば、ドクターコパや荒俣宏氏の著書など、小生は推薦したい。共通点は、明るく考えていることである。
静岡県立大学国際関係学部教授 高木 桂蔵 |
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