浜松市が売却を決め、遠州鉄道（浜松市中区、竹内善一郎社長）が取得を検討している、ＪＲ浜松駅前の複合ビル「フォルテ」について、同社は商業ビルへの建て替え計画案を公表した。

　構想では、現在の建物を解体後に建設する新施設は地上８階以上。上層階には市民も集える空間として多目的ホールを設け、隣接する百貨店と連結させるため、両店舗を結ぶ連絡通路を３階から６階までの多重層とする案が挙げられている。

　新施設整備に当たっては、市から「商業を中心とした中心市街地の活性化に寄与する施設整備」をすることや、「ギャラリーモールの活用を含め、市民憩いの空間となるガーデン機能を確保すること」「交番などの公共公益的機能を引き続き確保すること」などの要望事項が掲示されており、同社ではこれらの要望に則したかたちでの整備を検討していく。

　浜松市でも、売却に合わせ９月末までに、現在フォルテ内に入居している公共関連施設を退去させるため、移転候補先を明らかにした。
　
※写真：新商業ビルの利活用構想図（東側からのイメージ）
＜建通新聞・静岡　2008年６月18日付＞