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「NPO活動法人設立式」を開催 NPO静岡県住宅検査協会

 NPO静岡県住宅検査協会(山本福春理事長)は4月27日、静岡市池田のグランシップ6階交流ホールで「NPO活動法人設立式」を開催、中部地区で開催している「住まいの市民教室」を東部・西部地区にも拡大し、住宅建築に関する啓もう・相談事業に一層力を入れていくとともに、消費者ニーズにこたえ得る協会体制の強化に向け会員拡大も図っていくことを明らかにしました。

 2月26日のNPO認証を受けての設立式には、来賓に宮城島弘正静岡副市長を迎え、約40人の会員らが参加、山本理事長は設立の経緯を話すとともに、「欠陥住宅に対する相談・対策、耐震対策などの啓もう活動を中心に、NPO法人としてより良い住まいづくりに寄与していきたい」と抱負を述べました。

 理事の紹介、会員への会員証授与の後、「欠陥住宅の実態」をテーマに、欠陥住宅全国被害者連絡協議会関東ネットの会員である田中峯子弁護士が記念講演を行い、田中氏は、阪神大震災の被害検証を振り返り「その多くが欠陥住宅だったが、反対に設計通りに造られた建物は、地震に対して無抵抗ではないことも立証された。安全な建物は造れる」ことを強調しました。
 また、「欠陥住宅は20年前から社会問題とされていながら、一向に減少しない」ことを、さまざまな欠陥住宅の事例を挙げ説明、その一因が「ハウスメーカーの下請け制度や、その監督体制にある」ことも否めないとし、裁判事例を挙げながらの解説では、「些細な手抜き」が「施工業者にとって、多大な損失」につながると厳しく指摘しました。

 住宅検査業務でのNPO認証は、静岡県内初となった同協会は、住宅建築の際に発生しがちな施工ミスや業者の手抜き工事などのトラブルの未然防止と欠陥住宅の撲滅を目指して、静岡県内在住の建築士、弁護士、土地家屋調査士らが集まり、11年に前身の東海住宅検査協会を設立。
 一般対象の「住まいの市民教室」を無料で開くほか、住宅トラブルに関する相談や売買・請負契約にかかる紛争での第三者としての技術鑑定、耐震補強相談など、住宅にまつわるさまざまな啓もう活動も行っています。

 問い合わせは、電話054・265・2288へ。