建てたい人と建てる会社の『建築ナビ』

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Q: 家族構成やライフスタイルと家のプランはどう結びつくのですか?
A:
住宅のプランづくりの一つの手法として「フレキシビリティ」とか「フレキシブルなプラン」と言います。
柔軟性と言う意味です。
家庭での家族状況は、毎年変わっていきます。また部屋はそれぞれに目的や用途に合わせてつくられています。
変化にあわせて、その度に家の中を替えるのは大変です。
できるだけ壁で部屋をいくつも仕切らず、オープンな状態にしておいて、簡単な間仕切りや家具で仕切って年代に応じて広さや用途を変えることができるようにしておこうという考えです。
Q: 家族それぞれに夢や希望があってイメージがまとまりません。どうまとめればいいのでしょうか?
A:
テーマやコンセプトを決めて、家族とよく話し合う事が大切です。
『コンセプト』とか『アイデンティティー』と言う言葉が最近使われます。
家づくりに活用してみてはどうでしょうか。
それを暮らしの場面にあてはめてみよう。

例1)「家族の間のコミュニケーションがとれる家」
お母さんが、食事の用意をしています。お父さんは居間で新聞を読んでいます。こどもが居間に仕切られたコーナーで宿題をやっています。お母さんが「食事ですよ」と声をかけるとみんながすぐ、食堂に入ってきます。
この家の部屋の配置は台所と居間と食堂が見渡せるようになっている。台所と食堂はカウンターのようなもので仕切られている。
こどものいるところも簡単な間仕切りか家具のようなもので仕切られているだけで、声が伝わる。
こんな部屋のプランが浮かびます。

例2)「家族の趣味が生かせる家」
お父さんは、絵を描くのが趣味です。お母さんはお茶をやっていて家でもお茶を点てたいと言っています。どちらも静かな趣味です。アトリエ的な部屋と茶室的な部屋という二部屋が必要のようです。一部屋分でこれができないか――です。
「趣味の部屋」と言うことで一間つくってみてはどうでしょう。まず考えられるのは、和室にすることです。板の間でお茶とはいきません。
しかし、畳の部屋でも絵は描けます。そして2階の一番日の当りのいいところに4畳半程度の一間つくります。絵もお茶も水を使いますからその近くに水道を付けます。
畳には炉を切っておいて普段はその大きさに合わせた畳で埋めておきます。道具がいろいろありますから、少し広めの押し入れが必要です。

Q: 間取りについてどのように考えていけばよいのでしょうか。
A:
家族構成とどの部屋を中心とするのか、まずは考えてみましょう。
なくては困る部屋は決まっています。それとほしい部屋をかき出してみてください。
書き出した部屋からどの部屋を広くするか、どの部屋を中心にプランをたてるか考えてください。

<必ずいる部屋>
台所 ・居間 ・寝室 ・玄関 ・便所 ・浴室 ・洗面所など

<ほしい部屋>
食堂 ・和室 ・客間 ・子供部屋 ・老人部屋 ・洗濯場 ・書斎 ・収納室など

例1)「台所は絶対に広くしたい」
いっそのこと台所と居間と食堂を一緒にしてしまう。キッチン・ダイニング・リビングという考え方の家です。

例2)「居間を中心にした住まいを」
というなら当然居間をまずどこにおいて、それと各部屋をどう関係づけるかかんがえてみましょう。

Q: 2世帯住宅を考えています。気を付ける点を教えて下さい。
A:
当たり前のことですが、2世帯住宅とは世代が違う親子が同居することです。
普通は3世代(祖父、親、子ども)が一緒に住むことになります。
何よりも大事なことは2世帯が、何を我慢し何を譲歩したりするか、よく話し合って一番いい同居のスタイルを決めることです。
■2世帯住宅で考えなければならないこと
食事・便所・居間・洗濯スペース・浴室・洗面所・物干し・玄関・駐車場の広さ
これらのうち何を共通にするか、何を別々にするかです。
このことは設計事務所でも建築会社でも決められません。
あなたがたが決めることです。

■どのような2世帯住宅をイメージしていますか
まったく別々にするというなら
    ――同じ用途・目的・機能を持った部屋を1軒の家の中に二つ作ることになります。
(つまり共同住宅と同じです。)
共通の部分をつくるというなら
    ――どちらの世帯にそれを持ってくるか。
寝室以外はすべて一緒というなら
    ――これは問題がありません。昔の大家族のような家です。

■ポイント
2階建ての場合
    ――どちらの階にどちらの世帯が住むか。
完全分離型の場合
    ――玄関は別々にするのか、駐車場のスペース、光熱費はどうするのか。
完全分離型でも、どこかに一緒にくつろげるスペースをつくりたい。
    ――たとえば図書コーナーやオープンデッキ、スキップフロアのようなもの。

Q: 高齢者が安心して住める家、同居できる家を考えています。気を付ける点を教えて下さい。
A:
住宅を建てるとき、最初から考えておかなければならないことを紹介します。
■ポイント
道路から玄関までをできるだけ階段や急勾配にしない。
 車椅子でも十分行けるような緩やかなスロープにする。
玄関の上がりかまちはできるだけ低くする。
廊下のある住宅の場合、車椅子で通れるくらいの幅(普通は1m以上)をとっておく。
 手すりが付けられるくらいの幅も取っておく。
 手すりが付けられるような壁にしておく。
便所や洗面所の扉はできるだけ広くしておく。
扉は引き戸にしておく。
階段もゆるやかにしておく。(蹴上がりを低く、踏み面を広く)
和室と洋室の境の敷居などに段差を付けない。

■住みやすい雰囲気作り
住まい方になりますが、高齢者や障害者の方が家族の一員として、気兼ねなく普通に集うことができるような雰囲気づくりが大切です。

一口メモ ■バリアフリー住宅
バリアフリー住宅と言うのがあります。「障壁のない住宅」という意味です。

Q: 子供部屋のことについて、将来のことも考慮してどのようなプランを立てれば良いのでしょうか?
A:
子供部屋はやはり最初に考える必要があります。
あとから家を改造して子供部屋をつくろうとしても、資金的にも家の中のスペースからいっても大変なことです。
何人こどもがいるか、住宅を建てるときの年齢によっても違いますが、最初から子供部屋として考えた部屋を取っておく必要はあります。
ただフレキシブルにしておいたほうが後々のことを考えるとベターです。
■子どもの年代によって考える
幼児期〜小学校低学年 ――部屋というよりスペースとして考える。
小学校高学年 ――子供部屋“風”として考える。
中学生以上 ――「1室を与える」。

■子供部屋の配置
子供部屋をどこに配置するか、広さはどのくらいがいいかですが、これは住宅全体の広さによって違います。子どもの数と性別によっても違います。
設計の時に専門家に良く相談してみましょう。

■一口メモ
一般的には、こども1人に対して机とベッド分と洋ダンスが一つと若干の余裕スペース、ですから最低でも4畳半くらいは必要です。

Q: 間口が狭く、奥行きが長い敷地です。うまい使用方法を教えて下さい。
A:
建築士は条件が悪い敷地だと、「意欲を掻き立てられる。アイディアや工夫を考えるのがおもしろい」とよく言います。
そういった敷地を持っている人こそ、建築士に相談してください。
思い付かないようなアイディアを出してくれます。