■特命方法
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設計者の作風・能力・人格等を調査し、発注者の意図・期待・与条件を、十分なコミュニケーションの繰り返しの中から建築物に的確に反映させ、かつ信頼できる設計者を特命で選ぶ。1名・1法人を指名する根拠(客観的資料)が明確である場合に適する方法。 |
■面接・ヒアリング方式
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書類や資料による客観データにより数名の設計者を指名し、面接等により設計者の考え方等を調査検討し選定する。「特命」にする根拠(客観的資料等)が明確でない場合、企画に対して設計者より高度な適合性を要求する場合に適する方法。 |
■プロポーザル方式
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特定のプロジェクトに対し、適当と思われる設計候補者を複数指名して設計案を求めるのでなく、まず設計依頼候補者が設計対象に対する発想・解決方法等を文書で提案(プロポーズ)し、審査(場合により面接も併用)によって最も適切な設計者を選ぶ。設計者に高度な発想能力・設計能力・豊富な経験を期待する場合に適した方法。 |
■エスキス方式
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設計依頼候補者に簡易な図案(エスキス)の提出を求め、その内容を審査して選定する。比較的小規模施設の設計に適する方法で、新人登用・アイディアコンペ等様々な目的で公正で合理的な競技を行うことができ、期間や経費も削減できる。 |
■設計競技(指名コンペ)方式
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設計対象となる建築に関して精通している設計依頼候補者を複数指名し、同一条件(設計条件・審査基準・設計能力など)のもとで設計案の提出を求めて、その内容によって審査する。公平性・客観性があり、特に高い機能性・独創性を要求する場合、また高度な技術力・設計能力を期待する場合に適した方法。 |
■設計競技(公開コンペ)方式
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広く世の中の意欲ある建築家から、同一条件のもとで設計案を公募し、それを審査して設計者を選定する。特に高い独創性を要求する、記念的建築を対象とする場合に適した方法。公開審査を原則としているため、選択性・公平性は他の方式の中で最も高く、一般人・運営者の審査参加など公共的性格と客観性を備えている。 |
■競争入札方式・見積もり合わせ
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規格化された建築に対し、入札により設計者を選定する方式。誰が設計しても施設の形態・内容に相違がない場合にのみ可能な方法。具体的設計条件を提示し、工事と同様の手法で「指名競争入札」または「見積もり合わせ」を行い、金額によって設計者を決定。通常の場合、設計の内容・質は付加価値によって決まり、結果の同一性が保証されないため、設計業務には入札はなじまない。 |